CULTURE
2019.10.26
東京、NY、ベルリンで学び続けるヘアスタイリスト
東京、NY、ベルリンで学び続けるヘアスタイリスト
夢を叶えるために、もしくは探すために、世界を渡り歩くネクストジェネレーション。
異なるカルチャーを肌で体感することで彼らは何を得ているのだろうか?
現在はベルリンを拠点にするヘアスタイリスト・ツヨシに
ベルリンでの生活やこれまでの活動内容を聞いた。
━━ 自己紹介をお願いします。
ツヨシです。ベルリンの中心地にあるローゼンターラー・プラッツ駅のサロンで1年ほど働いてます。
━━ 何のビザで滞在していますか?
ワーキングホリデービザからアーティストビザに切り替えているところです。
━━ ベルリンに住むまでの経緯を教えて下さい。
専門学校を卒業して日本のサロン2箇所で働いた後、NYで1年10ヶ月ほど働いていました。最初からヨーロッパに行きたかったんですが、先にNYの仕事が見つかったので英語の勉強も兼ねて。その時にいろんな人からベルリンが面白いって勧められ、ビザも取りやすかったので移住しました。
━━ 実際に住んでみて、どんなところが面白いと思いますか?
個人的な意見ですが東京、NY、ロンドン、パリのカルチャーはすでに完成されている感じがしますが、ベルリンはこれからどんな街になっていくのか予測不可能なところが面白いです。
━━ NYとベルリンの違いは何だと思いますか?
お金の回るスピードや金額感。NYはお金がないと始まらないけど、ベルリンは物価も安く若い人でもチャレンジできる環境があります。移住してから日本人のペインターやバイオリニストに出会っていて、ジャンル豊かにいろんな人がいる。そんな人達がヨーロッパ各国から集まっていながら他の国の大都市にも往復30~40ユーロくらいで行けるので便利です。
━━ 現在働いているサロンはどうやって見つけましたか?
インスタグラムでもともとチェックしていたサロンで、ベルリンに来てからすぐに連絡して雇ってもらいました。うちのサロンは仕事分業制でヘアカットかカラーか選べるんですけど、僕はカットだけしています。それからファッション系の撮影があるときにスタイリングの仕事もしています。
━━ 海外のサロンで働いてよかったと思う点は?
日本にいる時からいろいろな人の髪の毛を触らせてもらっていましたが、ベルリンにいると圧倒的にヨーロッパ系やアフリカ系の人がいるので“この髪質にはこのプロダクトが合う”といった発見を日々勉強できるのは大きいです。
━━ ベルリンの良いところは?
基本的に物価が安いです。ビール、チーズ、ワイン、車、バイク、不動産など何でも。スーパーやレストランがあるので意外と日本食にも困らないです。お気に入りの日本食屋はLIFE BERLINかCOCOROラーメン。あと夏は陽が長く湿気もないので過ごしやすいです。
━━ ベルリンで困ったことはありますか?
ドイツ語が難しいです。英語が通じるとは言え生活するとなると必要になってくるので独学しています。それから部屋探しも大変でした。長期的に住める場所をなかなか見つけられなくて1年のうちに7回くらい引越ししてます。日本みたいに一人暮らし用の部屋がなく基本的に2~3Kの家が多いので知らない人とシェアするのが普通。ようやく長期で借りられる部屋を見つけられたところです。
━━ 一番変わった価値観は何ですか?
周りにベジタリアンが多かったりBIO製品が浸透しているので、自分も1週間ベジタリアンにチャレンジしたりと健康思考になりました。暮らし方の学びも多くて、お金をかけようとしなければ0円で楽しめるのもベルリンの良いところだと思います。
━━ お気に入りのエリアを教えて下さい。
クロイツベルク、ノイケルンはクラブやバーもありながら自然も多いので好きです。
━━ ベルリンで暮らすコツはありますか?
困ったらFacebook。ベルリン在住者用のグループみたいなものがあって、家探しやイベント探し、質問があるときに投稿するとみんな答えてくれます。前に詐欺にあった人の投稿が上がってきて、そういった問題が発生した時にどうすればいいのか知ることもできます。
instagram: @ yoshi_hair_
photography: Yuko Kotetsu
text: Saki Yamada