CULTURE
2016.09.09
将来の夢、叶えるためにどうする? コピーライター尾形真理子にキャリアインタビュー!vol.2
将来やりたいことがわからない、夢を叶えるに何をしたらいいんだろう? そんな悩みを解決すべく、NYLONブロガーがいま話題のit womanたちに、夢を叶えるまでの道のりをアスク! 前回に引き続き、ゲストは博報堂 コピーライターの尾形真理子さん。尾形さんが手がけたルミネやインテグレートのキャッチコピーは、ナイロニスタも1度は見かけたことがあるはず。ガールの心を掴むコピーをつくる秘訣は? そもそも、コピーライターってどうやってなるの? そんな疑問や尾形さんの経歴を徹底的に質問! 進路に悩むナイロニスタたちのヒントが見つかりますように♡
誰かに説明できる言葉しかコピーにならない | |
言葉の伝わり方には距離があることを理解する | |
進路や夢を叶える方法に正解なんてない |
余裕がない自分では |
eve:ちなみにコピーは、パッと瞬間的に思いつくものなのですか??
尾形:考えて考えて生まれていくものです。パッとひらめく、というものではないですね。私たちが考えるコピーはクライアントのためにつくるものなので、なぜこの言葉なのかという理由を誰かに説明出来るものしかコピーになりません。クライアントには、伝えたいメッセージや、その対象、目的があります。なぜその言葉が機能するのか、クライアントを説得できるためのロジックが必ず必要になります。
eve:良いコピーの裏には、たくさんの戦略があるのですね…! 毎回話題になってるルミネの広告のコピーは、どのように出来上がっていくのでしょうか?
2016年夏 ルミネ広告「自分をはげませるくらいには自分のこと素敵にしておきたい」 “理屈の色”を抜くことで |
自分の言葉と受け手に距離があることを理解するeve:コピーライターを目指しているひとに何かアドバイスはありますか? 尾形:自分の言葉に客観性を持つこと。 入社したてのとき、先輩に「お前が言っていることは意味が全然わからない」と言われました。そのときは失礼ながら「なんで分からないんだろう?頭が悪いのかな?」と思っていたんです。(笑)そんなこと言われたこともなかったですし。でも、今ではその言葉の意味がすごく分かるんです。自分が言っていることを、相手がそのまま受け取ってくれると思い込んでいて、そこに距離があることに気がついていませんでした。 eve:伝えていないのに伝わっていなかった、ということは確かによくあります…。言葉に距離がある、その意識はいままでなかったかもしれません。 |
eve:最後に、将来に迷っているナイロニスタにメッセージをお願いします! 尾形:迷ったときに、すぐに答えを求めないことが大事だと思います。答えがない前提で行動をしていくこと。検索すれば「間違いのない結婚をする方法」なんていうコラムが出てくる時代です。将来についても、簡単に答えを求めがちだと思うんです。「どの大学の何学部に行けばコピーライターになれますか?」なんて質問をされることもあるのですが、どんな職業も、どうすれば確実なんてことはありません。コピーライターという仕事をしているいまでさえ手探りで、大きな壁にぶつかることもたくさんあります。 eve:尾形さんでもそんな気持ちになることがあるんですね…! もちろんですよ。凹んでばかりの毎日です。自分がコピーライターに向いているのかも分からない。でも、恥をかきながら経験値を積んでいくしかないんですよね。正解や答えはないものだと思って、自分で探していく。「これで良かった!」と自分を納得させられるように、その道を諦めないで続けていってもらいたいなと思います。 eve:勉強になりました! ありがとうございます! |
いつも目にしている広告やキャッチコピーの
裏側を覗くことが出来て、すごく楽しかったです!
そして物事を客観的にみるということ、相手にしっかりと伝えることの重要性を感じました。
どうしても自分の感覚で物事を喋ってしまうと伝わった気になってしまいますが、本当にそれが正確な意味で伝わっているのか、それを改めて考えて言葉を選ぶ必要があるのだなと思いました。
貴重なお話をたくさん聞くことができて、すごく勉強になりました!
1978年生まれ、東京都出身。2001年に博報堂へ入社し、コピーライター及びクリエイティブディレクターを務める。LUMINE、資生堂、など多くの広告を手がける。著書『試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。』にて小説家デビューを果たす。 |
美術大学でグラフィックデザインを学び、現在は東京を拠点に活動。思春期の少女のもつ感情や、人間の欺瞞や不信、愛憎といったものを作品にちりばめられた様々な要素で鑑賞者の内面に訴えかけている。 |
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design azusa tsubota
edit lisa hijikata