CULTURE
2023.11.05
SixTONESが音楽で魅せる圧巻の単独ドーム公演。すべてに二度はないオンリーワンに奏でるステージ
2023年11月1日(水)、SixTONESのライヴDVD/Blu-ray『慣声の法則 in DOME』がリリースされた。本作は3rdアルバム『声』を引っ提げ同年1月〜4月に行われ、4カ月で自身最大規模のべ52万人以上を動員した全国ツアー『慣声の法則』の集大成とも言える初単独ドーム公演『慣声の法則 in DOME』より、4月23日に行われた最終公演を収録。そのほか、豪華な特典映像まで入った盛りだくさんな内容に。原点回帰、そして決意表明としてリリースされたパワフルな9thシングル『ABARERO』を含む、進化し続けるSixTONESを象徴した楽曲から、デビュー前の彼らを支えたオリジナル楽曲まで、個性が光る6人のアグレッシヴなSixTONESバイブスが最大限に発揮されたドーム公演を映像からリアルに体感できる。注目すべきはスペシャルゲストとして登場したYOSHIKI(X JAPAN/THE LAST ROCKSTARS)と常田大希(King Gnu/millennium parade)とのセッションだ。
東京ドーム1日目である4月21日には、あのクリスタルピアノと共にYOSHIKIが降臨。不朽の名曲『ENDLESS RAIN』を弾きながらの登場は、まさに「降臨」という言葉が相応しい(実は本人がSNS で公演前にバラしてしまっていたのだが)。『SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル』で交わした約束がこうして果たされていると思うと非常に感慨深い。森本慎太郎の「(ペンライトを)紅に染めていただけたら……」の一言でさらっと『紅』を弾き始めると、京本大我が高らかに歌い上げる。田中樹が「ちょっとちょっと!」と止めに入るが圧倒的にうまい。さすがの歌唱力だ。本題の『Imitation Rain』ではイントロを奏でた瞬間、一気に会場が引き込まれた。重々しいピアノのアレンジがこの曲にさらに深みを加え、何度も歌ってきたはずのデビュー曲からまた新しい一面を魅せてくれた。そしてギターサウンドでドラムセットの前へ! ジェシーの煽りで会場の期待値がMAXに。それが映像からもビシビシと伝わってくる。『Imitation Rain』に合わせ至高のドラミング。それに合わせてラップをする田中樹も負けてはいない。ドラムとラップが共鳴し合っている感覚がたまらない。気持ちを込めて歌いあげることが多い『Imitation Rain』だが、こんなにメンバーたちがワクワクしながら歌っている姿を見たことはあっただろうか。ちなみに演奏後にはしゃぎながらジープに乗っているYOSHIKIにも注目してほしい。
ドーム公演の最終日である4月23日では、しっとりと大人な魅力で見せる『マスカラ』を披露し、ムーディな世界観が会場を魅了する。曲の終盤、メンバーたちがメインステージへ戻っていくところで照明が落ち、ギターをかき鳴らしながら常田大希が(今度こそ)サプライズ登場! 観客はもちろんだがメンバーたちのボルテージも一気に上がり、映像を見ているこちらまで胸が高鳴った。スタイリッシュで洗練された『マスカラ』から一転、ギターをかき鳴らし、いや、かき鳴らしまくって荒削りで無骨な『マスカラ』へ。圧巻のギタープレイにとにかくメンバーたちが素でブチ上がっているのがまたいい。全員首を振りまくった強気なパフォーマンスは『マスカラ』ロックver.ならでは。恒例の(!?)ジープタイムでは、King Gnuの楽曲『Vinyl』を弾きながらスタート。この曲は『ラジオ・チャリティ・ミュージックソン2022』で京本大我が歌っていたことを覚えている人も多いのではないだろうか。そしてやはりここでも歌い上げる京本大我。この歌声はぜひ映像で確認してほしい。注目すべきは「やってみますか!」と始まったギター1本での『NEW ERA』。原曲よりもピッチが上がっていたものの完璧にラップをはめてくる田中樹。映像からも伝わってくるこの“生”感が味わえるのはSixTONESのライヴの醍醐味とも言えるだろう。
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