CULTURE
2024.01.12
大人の遊び心が弾むSixTONESの音楽とファッションのバイブル
6人組ボーイズグループSixTONES(ストーンズ)が2024年1月10日にニューアルバム『THE VIBES』をリリース。年末が近づいていくにつれ、まだかまだかと新アルバムの発表を待っていた待望の今作はMVの再生回数1億回を突破した「こっから」を筆頭に、シングル曲「ABARERO」「CREAK」、リード曲「アンセム」を含む共通曲12曲に加え、通常盤・初回盤A・初回盤Bそれぞれ収録された8曲を合わせた個性豊かな20曲が揃った。 今回は、SixTONESが奏でる音楽と共に、彼らがまとうファッションにも注目したい。SixTONESはデビュー前からキラキラとした王道アイドル路線というよりも、ギラギラとした圧倒的強さを魅せるスタイルを貫いていたが、最近の彼らはパフォーマンスと同じようにファッションにも“遊び心”が止まらない。そんな彼らのファッションムードを年末音楽特番で着用した衣装からキャッチしていく。
◼陽気なカラー使いで60sなスーツスタイル/2023年12月2日(土)放送『ベストアーティスト2023』(NTV)
平均身長176.7cmという大男な彼らならではのキーワードの一つといえば“スーツ”。ストライプやオールブラックなど6人のスタイルの良さを際立たせる洗練された細身のスーツが多かったが、「こっから」を披露した『ベストアーティスト2023』ではMVのレトロさを残しつつ、年末の華やかさを加えたパステルなカラースーツで身を包んだ。しかし、よく見るとSixTONESらしいギラつき方が随所に散りばめられている(森本慎太郎はパープル×ゴールドで一際ギラついているが)。開襟シャツや個性的なテキスタイル、ジャラジャラと付けられたアクセサリー、極め付けにはマストアイテムのサングラス。なんともMVのような“下町感”があふれるアイテムたちが揃い、こんなイカついスタイリングするアイドルがほかにいるかな……と圧倒されてしまうが、そこを上品に着こなすのが彼らの持ち味。
◼太めのシルエットで存在感を発揮するストリートヒーロー/2023年12月13日(水)放送『FNS歌謡祭 第二夜』(CX)
リード曲「アンセム」初披露となった『FNS歌謡祭 第二夜』では、メインビジュアルのアイテムを残しつつ、アップグレードさせたストリートど真ん中なスタイリング。オーバーサイズのトップスやボトムス、いやボンタンで全体的にダボっとした太めのシルエットで仕上げ、キーカラーとなる赤や今季一つは持っておきたい個性的なヘッドギアなどトレンド感もしっかりおさえている。煌びやかなステージ衣装というよりも、今すぐにでもまねしたいリアルなスタイリングだからこそ「この仲間と GO」と歌う彼らがいつものライヴハウスで沸かせている“俺らのヒーロー”のようにも感じる。実際に彼らが立つ舞台はドームではあるが、MVのような小さな箱でライヴしていたんじゃないかと錯覚してしまうほど。
◼スタイルの良さ引き立てる純白のスーツが魅せる二面性/2023年12月18日(月)『CDTVライブ!ライブ!クリスマス4時間半スペシャル』(TBS)
『ベストアーティスト2023』の個性あふれるカラースーツとは打って変わり、『CDTVライブ!ライブ!クリスマス4時間半スペシャル』では、ミステリアスで疾走感のある「CREAK」に比重を置いた 洗練された真っ白なスーツ姿で登場。前述した通り、高身長であるSixTONES×スーツの親和性が高いのはもはや誰もが知っていることだが(?)、全員が白スーツで揃えることはなかなかレアなスタイリングだったのではないだろうか。細身のシルエットでダンスのディテールが際立ち、パフォーマンスの一体感を演出。曲調が、がらりと変わり「こっから」がスタートすると華麗なステージから一気にHIP-HOPなムードへとギアチェンジ。ジャケット中に仕込まれた柄シャツが6人それぞれの個性を炸裂させている。同じ服を着ているはずなのに全く違う印象になる彼らの表現力に脱帽!
◼他を寄せ付けない存在感抜群なパーティスタイル/2023年12月23日(金)『MUSIC STATION SUPER LIVE 2023』(EX)
この日の「こっから」はパフォーマンスもスタイリングもヘアメイクも最高に自由で思わず「すごすぎる!」と笑ってしまったのを覚えている。ジェシー・松村北斗が着こなす、スーツ、サングラスに続く“SixTONES三大マストアイテム”の一つであるファーコートは、ブラウンやバーガンディで重厚感のあるゴージャスな雰囲気へと昇華させている。さらに、目がいくのは髙地優吾・京本大我・森本慎太郎の派手さ全開のセットアップや、トレンドのオーバーサイズジャケットをレオパードで取り入れた田中樹。クリスマスシーズン真っ只中の『MUSIC STATION SUPER LIVE 2023』で披露されたまさに“SixTONES的パーティルック”であった(もちろん、SNSで話題になった京本大我のツノツノヘアーや、森本慎太郎が途中で山ちゃん(南海キャンディーズ 山里亮太)に変身したことも含む)。
黒やダークな印象が強かったSixTONESであったが、この年末は新アルバム『THE VIBES』を引っ提げ文字通りバイブス高めな音楽とファッションを披露し、唯一無二な“SixTONES”という価値観をまた新たに確立した気がした。目を惹くカラーコーデやエッジの効いたパターン、トレンド感のあるアイテム選びで遊び心あふれるスタイリングだが、決して下品にならないのは彼らが持つ経験値や表現力が大人の余裕でカバーしているからだろう。「リミッター取っ払って 不条理な運命すら ねじ曲げてく」、まさにノーリミットなSixTONESの魅力を『THE VIBES』と共に2024年も楽しんでいきたい。
TEXT: KAHO FUKUDA
INFO
SixTONES 4th ALBUM 『THE VIBES』
2024年1月10日(水)発売
初回盤A(BOX仕様) ¥3,960
初回盤B(BOX仕様) ¥3,960
通常盤(初回仕様:スリーブケース仕様+20Pフォトブック) ¥3,300
(全て税込価格)